皆さん、こんにちは。
岩手県盛岡市にあるざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。
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口腔内の汚れとして、「歯垢(プラーク)」「バイオフィルム」「歯石」という言葉をよく耳にしますが、それぞれの違いをみなさんはご存じでしょうか?本記事では、バイオフィルムの特徴やリスク、対策や予防方法について詳しくご紹介します。
バイオフィルムとは
バイオフィルムは簡単に言うと、食後8時間程度で形成される細菌の塊である「歯垢(プラーク)」がお口の中に長時間留まって膜のようになったものを指します。つまり、粘着性のあるプラークよりもより強固な細菌の塊(膜)ということです。
バイオフィルムは細菌が集まって層になっているという構造を持つため、外部からの刺激や歯磨き粉、マウスウォッシュなどの洗浄剤に対して抵抗性が高く、日々行う歯磨きやうがいでは、完全に除去することは難しいのが特徴です。
一方で歯石は、プラークが唾液中に含まれるカルシウムやリンと反応することで石のように硬くなって生まれるもので、歯石になってしまうと、セルフケアでは除去できず、歯科医院で専門的な処置を受けることでしか汚れを取り除くことができません。つまり、プラークは自力で落とすことができますが、バイオフィルムや歯石は自力で綺麗にすることは難しく、専門的なクリーニングが必要となるということです。
バイオフィルムが作られる流れ
バイオフィルムは、プラークを放置することで発生するため、歯の表面に細菌が付着してから数時間以内に形成が始まります。唾液中に含まれる糖分などを栄養として細菌が増殖し、次第に粘着性の高い物質へと変化していきます。この粘土の高い物質が歯に付着することで、プラークが作られ、放置するとプラークはさらに強固なバイオフィルムへと成長するという仕組みになっています。
バイオフィルムは一度作られてしまうと、自力で落とすことは難しく専門的なケアが必要になるため、プラークの段階で綺麗にケアしておくことが重要になります。
バイオフィルムを放置するリスク
バイオフィルムを歯に付着したまま放置すると、様々な口腔内トラブルを引き起こします。
✔️虫歯
✔️歯周病
✔️口臭
バイオフィルムを予防するには?
バイオフィルムを予防するための基本は日々の正しい歯磨きです。少なくとも2分以上かけて、歯の隅々までブラッシングすることで、プラークがバイオフィルムに成長するのを防ぐことができます。特に、歯と歯茎の境目や歯間に注意して丁寧に磨くことが重要です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、歯と歯の間に溜まったプラークやバイオフィルムも取り除けます。抗菌成分を含んだ洗口液を使うこともおすすめです。また、定期的なクリーニングも重要です。バイオフィルムはセルフケアだけでは完全に除去できないことが多く、専門的な器具や技術を使って歯科医院で行われるクリーニングが必要になります。
まとめ
バイオフィルムは、放置すると虫歯や歯周病、口臭などの原因になるため、プラークの段階でしっかり除去しておくことが重要です。日々の正しいブラッシングとデンタルフロスの活用、定期的なクリーニングで、バイオフィルムを予防しましょう。
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