皆さん、こんにちは。

岩手県盛岡市にあるざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。

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近年、問題視されている低体重児出産の原因に、喫煙・年齢・歯周病などが挙げられます。中でも低体重児出産のリスクは、喫煙や年齢によるものよりも7.5倍も高く、初産の場合は8倍近くにもなるそうです。

歯周病が低体重児出産を招く原因

炎症を起こした歯肉の血管から歯周病菌が血中に入り、さらに羊水内に入り込んで胎児の成長に影響を及ぼします。また、歯周病が早産を誘発するメカニズムは以下のように考えられています。

 

【歯周病が早産を誘発するメカニズム】

  1. 口腔内に歯周病菌が増えると、免疫のバランスが崩れる。
  2. 免疫を担当する細胞から「サイトカイン」という情報伝達物質が放出される。このサイトカインが過剰に放出されると炎症が起き、歯肉や歯槽骨を破壊する酵素が出やすくなって歯周病が進む。
  3. 陣痛の際には、プロスタグランデインという物質が分泌される。プロスタグランデインの生成を促す成分が「サイトカイン」で、妊婦の胎内で血中サイトカイン濃度が一定以上高まると、出産のゴーサインとみなされる。そのため、②の理由でサイトカイン濃度が高まり、出産まではまだ早いにも関わらず子宮収縮が始まってしまい、未成熟な状態で赤ちゃんを産む早産・低胎児出産に繋がる。

 

低体重児出産のリスクとは

低体重児は、呼吸がうまく出来ない、脳に障害がある、感染に対する抵抗力が弱い、栄養を摂ることが難しいなど様々なリスクがあります。このリスクが、新生児死亡の原因となったり、新生児の成長を妨げたりするのです。

 

妊婦期のオーラルケア

妊娠中はつわりによって、吐き気で歯磨きが充分に行えなかったり、食事の時間が不規則になったりしがちです。その上、胎盤で作られるホルモンが歯周病菌を増殖しやすくするため、歯周病が悪化しやすくなります。

 

・妊娠初期(0~3か月)

妊娠初期妊娠により、女性ホルモンが増えることで口腔内の状態は大きく変化し、口腔内のトラブルが起こりやすい時期です。初期はつわりがひどいため、歯科治療が難しい場合もあります。虫歯予防に効果的なフッ素配合歯磨き剤などで、丁寧に歯磨きを行いましょう。

 

・妊娠中期(4~7か月)

妊娠中期(4~7か月)一度に摂れる食事の量が減り、間食など食べる回数が増えやすい時期です。体調は比較的安定しているため、歯科治療はこの時期が適しています。

 

・妊娠後期(8~10か月)

出産後の準備や日々の仕事や家事で忙しくなり、丁寧な歯磨きを怠ってしまいがちな時期です。心身ともに大変な時ですが、生まれてくるお子さんのためにもオーラルケアを頑張りましょう。

 

歯周病による低体重児出産を避けるには、あらかじめ歯周病や虫歯を治療しておくことがとても重要です。妊活を始めたら、日々正しい方法で歯磨きを行い、3ヶ月〜6ヶ月に1回歯科検診とプロによるクリーニングを行いましょう。

 

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