皆さん、こんにちは。
岩手県盛岡市にあるざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。
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歯の根の治療、いわゆる「根管治療」は、歯の内部にある細菌感染を取り除き、歯を保存するための治療です。しかし、治療後に何らかの理由で感染が再発し、歯根やその周囲に問題が生じる場合があります。このような場合に必要となるのが「感染根管処置」、つまり根管治療のやり直しです。
本記事では、感染根管処置が必要になるケースや治療の流れについて詳しく解説します。
感染根管処置が必要となるケースとは？
感染根管処置が必要になる理由はさまざまですが、下記のようなケースが代表的です。
✔️以前の根管治療が不十分だった場合
根管の内部はとても複雑な構造をしています。治療時に細菌が完全に除去されなかった場合や、根管の一部が見落とされた場合、残存していた細菌が再び繁殖して感染を引き起こすことがあり、治療のやり直しが必要になります。
✔️詰め物や被せ物からの二次感染
治療後に装着した詰め物や被せ物に隙間が生じ、唾液や細菌が歯の内部に侵入することで感染が再発することがあります。
✔️損傷や新たな問題の発生
歯が割れたり、歯根の先端に新しい感染が生じた場合も、再治療が必要になることがあります。
✔️治療後の不調や症状が続く
治療後も痛みや腫れが続く場合、根管内の問題が完全に解消されていない可能性があり、再度治療が必要になります。
感染根管処置の治療の流れ
感染根管処置は、高度な技術と慎重な処置が求められる治療です。まずは歯科用レントゲンやCTを用いて歯根の状態を確認します。これにより、感染の範囲や原因を特定し、適切な治療計画を立てます。その後の主な流れは下記の通りです。※歯科医院によって異なる可能性があります。
①充填物の除去：前回の治療で使用された充填物を取り除き、根管内を再び清掃できる状態にします。
②感染部分の除去と清掃：特殊な器具や消毒液を用いて、感染源である細菌や壊死した組織を徹底的に除去します。
③根管の再成形と消毒：根管内を正確に成形し直し、隅々まで消毒を行うことで再感染のリスクを最小限に抑えます。
④根管の再充填：消毒が完了したら、根管内の再充填を行って再度密閉します。再び細菌が侵入するのを防ぎます。
⑤補綴（ほてつ）物の装着：最終的に被せ物や詰め物を装着し、歯を保護して治療は完了です。
感染根管処置の成功率は比較的高いですが、歯の状態や感染の広がり具合によって異なります。再治療でも改善しない場合や、歯の損傷が深刻な場合には、外科的な治療や抜歯を選択せざるを得ないこともあります。
感染根管処置を受けるメリット
感染根管処置の最大の目的は、抜歯を避けて「歯をできるだけ長く保存すること」です。歯の神経を失っても自分の歯が残っていれば、天然歯の持つ咀嚼力や審美性を保つことができます。また、インプラントやブリッジといった補綴治療に比べるとコストや治療期間を抑えられる可能性が高いのもメリットの一つです。
治療後のケアについて
感染根管処置が成功した後も、治療した歯は他の歯と同様にケアが必要です。治療後の状態を歯科医院で定期的に確認してもらい、問題が発生していないかチェックしてもらいましょう。正しい口腔衛生習慣を身につけ、丁寧な歯磨きとデンタルフロスの使用で、虫歯や歯周病の再発を防ぎます。
まとめ
当院では、最新の設備と技術を駆使し、患者様の歯をできる限り保存することを目指しています。「歯の痛みが続いている」「以前の根管治療の結果に不安がある」など、少しでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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