皆さん、こんにちは。
岩手県盛岡市にあるざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。
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歯周病は、歯ぐきが腫れたり出血したりするだけでなく、進行すると歯を支える骨が溶けて歯が揺れ、最終的には抜けてしまう恐れのある病気です。痛みが出にくいため気づきにくく、気付いた時には進行しているケースも少なくありません。歯周病は細菌が原因で起こりますが、その進行にはさまざまなリスク要因が関わっています。今回は、歯周病のリスクを高める要因についてご紹介します。
口腔内環境に関するリスク要因
まず、お口の中の状態そのものが歯周病の進行に大きく関わります。代表的なものが、歯石です。歯石はプラーク（細菌のかたまり）が固まったもので、歯ブラシでは取り除くことができません。表面がザラザラしているため細菌が付着しやすく、歯周病を悪化させる温床になります。
また、歯並びも歯周病のリスクに影響します。ガタガタしていると磨き残しが生じやすく、細菌が溜まりやすい環境になります。合っていない詰め物や被せ物も要注意です。段差があるとプラークが溜まりやすく、きちんと磨いているつもりでも汚れが残ってしまいます。
さらに、普段の癖も見逃せません。口呼吸をしていると口の中が乾燥し、唾液の自浄作用が弱まるため、細菌が増えやすい状態になります。また、歯ぎしりや食いしばりの癖があると歯や歯ぐきに強い力がかかり、歯周組織にストレスが加わって歯周病が進行しやすくなります。
全身の生活習慣に関するリスク要因
生活習慣も歯周病と深く関わっています。もっとも強いリスクとして知られているのが、喫煙です。喫煙は歯ぐきの血流を悪くし、免疫力を低下させるため、歯周病が進行しやすく治療しても改善しにくい傾向があります。喫煙者は非喫煙者と比べて歯周病のリスクが数倍高いともいわれています。
また、ストレスも忘れてはいけない要因です。ストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、免疫力が低下します。その結果、歯周病菌に対する抵抗力が弱まり、歯ぐきの炎症が起こりやすくなります。ストレスで歯ぎしりが強くなる方も多く、ダブルでリスクが高まることもあります。
食習慣も歯周病と無関係ではありません。甘いものや間食が多いとプラークが増えやすくなるだけでなく、偏った食生活は免疫力の低下にもつながります。
全身疾患に関するリスク要因
歯周病はお口の病気であると同時に、全身の健康と密接に関わっていることがわかっています。その代表が糖尿病です。糖尿病のある方は免疫が低下しやすく、炎症が起こりやすい状態のため、歯周病が重症化しやすくなります。さらに、歯周病があることで血糖コントロールが悪化するという相互作用も指摘されています。そのほか、呼吸器疾患や心疾患との関連も注目されています。
まとめ
歯周病のリスク要因は、お口の状態、生活習慣、そして全身の健康と広く関わっています。歯周病は早期に発見し、適切なケアを続ければ進行を止めることも可能です。
当院では、歯ぐきの状態や歯周ポケットの測定、レントゲンでの骨の検査など、専門的な視点でお口の健康をチェックします。もし初期の段階で異常が見つかった場合でも、クリーニングや生活習慣の見直しによって進行を止めることが可能です。自覚症状がなくても、定期的な通院が将来の歯を守る大きな一歩になります。気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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