みなさんこんにちは!
岩手県盛岡市にある、ざいもくちょう歯科、歯科衛生士の平塚です🌱
前回私が担当した歯の豆知識では歯周病と全身疾患の関係についてご紹介しましたが、そのなかでも今回は認知症との関連について書いていこうと思います🦷
いま日本は人口の28.7%が65歳以上の高齢者である超高齢社会にあります(2020年9月15日時点)。
高齢化の進展とともに、認知症患者数も増えています。
高齢者の認知症有病率は16.7%、約602万人となっており、6人に1人程度が認知症有病者といえます。
またすべての認知症患者のうち、アルツハイマー型認知症の割合は7割弱という統計もあります。
そしてアルツハイマー型認知症で亡くなった患者さんの脳内から、歯周病に最も関係している「Pg菌」(Porphyromonas gingivalis)が発見されたという研究報告も発表されています。
アルツハイマー型認知症は、脳にアミロイドβやタウタンパクというたんぱく質が異常に溜まり、それに伴い脳細胞が損傷したり神経伝達物質が減少したりして、脳全体が委縮して引き起こされると考えられています。
では、歯周病と認知症がどのように関係しているかご説明していきます。
- Pg菌が粘膜の破れ目から侵入
Pg菌が歯ぐきに炎症を起こして粘膜を壊し、歯ぐきの中に侵入します。
*アルツハイマー型認知症の原因物質の増加にかかわるPg菌は、腫れた歯ぐきからの浸出液や血液が大好物です。
- 免疫細胞がPg菌と闘うことでアミロイドβが増加
歯ぐきの中に侵入したPg菌と闘う免疫細胞が過剰反応を起こしカテプシンBを大量に放出します。
カテプシンBがアミロイドの素であるたんぱく質を分解することでアミロイドβが増えます。
*カテプシンBは本来、不要なたんぱく質を分解する酵素ですが、過剰に存在すると周りの細胞を傷つけてしまいます。
すると、異常なたんぱく質「老人斑アミロイドβ」が増産されます。
- Pg菌とアミロイドβが血流にのって移動
Pg菌とアミロイドβが血流にのって移動して全身をめぐり、脳の血管に到達します。
- Pg菌の誘導で血液脳関門を突破したアミロイドβが脳内に蓄積
- Pg菌とアミロイドβが血液脳関門の血管に到達。
- 血液脳関門の血管壁の細胞にPg菌がくっつく
- Pg菌と闘う免疫細胞がカテプシンBを放出
- カテプシンBの作用で、アミロイドβを脳内に取り込む受容体が増える
- アミロイドβが脳内に入り蓄積され、アルツハイマー型認知症の原因になる
いかがでしょうか。
難しい言葉がたくさん出てきましたが、歯周病と認知症が深く関係していることがお分かりいただけたと思います🧠
お口の中を健康に保つことが全身の健康につながります。
歯周病はご自身では気づきにくい病気です。
歯科医院に定期的に通うことで、歯周病の早期発見、早期治療につながります。
ぜひ一度ざいもくちょう歯科で定期検診、メインテナンスを受けてみませんか?✨
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