岩手県盛岡市にある ざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。
「ジルコニアインプラントって気になるけど、チタンと何が違うんだろう?」「金属アレルギーがあるから、安全な治療法を探しているのだけど…」「費用は高くなるみたいだけど、本当に価値があるの?」
インプラント治療を検討している方なら、こんな疑問をお持ちではないでしょうか。
実は、ジルコニアインプラントとチタンインプラントは、金属アレルギー、審美性、耐久性など、それぞれに異なる特徴があり、患者さんの状態や希望によって最適な選択が変わってきます。
この記事では、歯科医師の監修のもと、ジルコニアインプラントとチタンインプラントの違いを詳しく比較し、あなたに合った選択をするためのポイントを紹介します。費用や治療期間といった実践的な情報もご説明していきます。
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ジルコニアインプラントとは?基礎知識と特徴
ジルコニアとは何か?特徴と素材の解説
ジルコニアとは、ジルコニウムという金属元素の酸化物のことを指します。ジルコニウムは、地球上に豊富に存在する元素の一つで、その酸化物であるジルコニアは、非常に高い強度と耐久性を持つことで知られています。また、ジルコニアは生体親和性が高く、人体にとって安全な素材として医療分野で広く使用されています。歯科領域では、インプラントや補綴物(かぶせ物や詰め物)の素材として注目を集めており、特にメタルフリーを望む患者様に人気があります。
体にやさしいメタルフリーインプラント
ジルコニアインプラントは、チタンインプラントとは異なり、金属を一切使用しないメタルフリーのインプラントです。金属アレルギーをお持ちの方や、金属を口内に入れることに抵抗がある方にとって、ジルコニアインプラントは非常に魅力的な選択肢となります。また、ジルコニアは生体親和性が高いため、歯茎や骨とも良好に調和し、拒絶反応のリスクが低いのも大きな特徴です。体に優しく、安全性の高いインプラント治療をお考えの方には、ジルコニアインプラントがおすすめです。
ジルコニアインプラントの構造と仕組み
ジルコニアインプラントは、チタンインプラントと同様に、大きく分けて3つの部分から構成されています。1つ目は、顎の骨に埋入される人工歯根の部分で、ジルコニアで作られています。2つ目は、人工歯根と上部構造をつなぐアバットメントと呼ばれる部分で、こちらもジルコニア製です。3つ目は、歯冠(人工の歯)の部分で、材質はジルコニアやセラミックが使用されます。これらの部品が一体となって機能することで、自然な見た目と強度を兼ね備えたインプラントが実現されます。
ジルコニアインプラントとチタンインプラントの違いを徹底比較
素材と特性の違い
強度と耐久性の比較
ジルコニアとチタンは、どちらも歯科インプラントに使われる素材ですが、強度と耐久性に違いがあります。ジルコニアは、チタンよりも硬く、折れにくい性質を持っています。日常生活の中で加わる力に対して、長期間耐えることができるのです。一方、チタンは、ジルコニアほどの硬さはありませんが、柔軟性があるため、顎の骨に適度にフィットしやすいという利点があります。ただし、どちらの素材も、適切に設計・製造されたインプラントであれば、十分な強度と耐久性を発揮します。
生体親和性の違い
生体親和性とは、身体になじみやすく、拒絶反応が起きにくい性質のことです。ジルコニアとチタンは、ともに生体親和性が高い素材として知られていますが、中でもジルコニアは、より優れた生体親和性を示すとされています。ジルコニアの表面は、骨や歯茎の細胞が付着しやすく、自然となじむことができます。また、ジルコニアは金属ではないため、金属アレルギーの心配がありません。アレルギー反応が起こるリスクが低いのも、ジルコニアの大きな利点と言えるでしょう。
審美性の比較
歯科インプラントを選ぶ際、見た目の自然さも重要なポイントです。この点において、ジルコニアインプラントは、チタンインプラントよりも優れています。ジルコニアは、歯の色に近く、目立ちにくいのです。特に、前歯など、人から見える部分にインプラントを入れる場合、ジルコニアは非常に有利だと言えます。一方、チタンは金属の色をしているため、歯茎が薄い方や歯茎が下がってきた場合、インプラントの存在が分かってしまうことがあります。審美性の高さは、ジルコニアインプラントの大きな魅力の一つです。
MRI・CT検査への影響
インプラント治療を受けた後に、MRIやCT検査を受ける機会があるかもしれません。その際、インプラントの素材が検査に影響を与える可能性があります。
チタンインプラントの場合、MRI検査で画像にノイズが入ることがあります。これは、チタンが磁性体であるためです。ただし、最近ではチタンインプラントを装着していてもMRI検査が受けられるようになってきました。事前に担当医にご相談ください。
一方、ジルコニアは非磁性体なので、MRIによる画像への影響は少ないと考えられています。ただし、CT検査については、ジルコニアもチタンも同様にアーティファクト(画像の乱れ)が生じる可能性があります。
いずれにしても、検査の際は事前に医師にインプラントのことを伝えておくことが大切です。医師が適切に判断し、安全に検査が受けられるよう配慮してくれます。
治療期間と手術方法の違い
ジルコニアインプラントとチタンインプラントの治療期間と手術方法は、ほぼ同様です。どちらのインプラントも、治療計画の立案から手術、歯の装着まで、患者様の口内の状態によって異なりますが、3ヶ月から6ヶ月ほどかかることが一般的です。
手術の方法も、基本的には同じです。まず、歯茎を切開し、顎の骨に穴を開けます。
そこにインプラントを埋入し、歯茎を縫合します。その後、骨とインプラントが結合するのを待ち、上部構造を装着します。
ジルコニアインプラントの6つのメリット
金属アレルギーの心配がない
ジルコニアインプラントは、金属を使わないメタルフリーのインプラントです。そのため、金属アレルギーの心配がありません。金属アレルギーをお持ちの方でも、安心して治療を受けることができます。歯科治療で使われる金属の中には、ニッケルやクロムなどのアレルギー反応を起こしやすい材質もあります。しかし、ジルコニアインプラントなら、そういった心配は無用です。アレルギー反応が起きるリスクが低いので、より多くの方に適した治療法だといえます。
審美性に優れている
ジルコニアインプラントは、見た目の美しさにも優れています。ジルコニアの色は白く、天然の歯に近い色合いです。特に、前歯など人から見える部分は、見た目が気になりますよね。ジルコニアインプラントなら、自然な仕上がりになるので安心です。歯を失ってしまった場合でも、周りの歯となじみ、違和感のない美しい口元を取り戻すことができます。インプラント治療で悩んでいる方は、ジルコニアの審美性の高さを知っておくと良いでしょう。
歯垢(プラーク)が付着しにくい
歯垢は、虫歯や歯周病の原因になります。ジルコニアインプラントは、表面がつるつるしているので、歯垢が付着しにくいのです。これは、虫歯や歯周病のリスクを減らすのに役立ちます。インプラントを長持ちさせるためには、日頃のお手入れが大切ですが、ジルコニアなら歯垢が付きにくいので、お手入れがしやすいと言えます。ただし、歯磨きを怠ると、歯垢は付着してしまうので、毎日のブラッシングは欠かさないようにしましょう。
生体親和性が高い
生体親和性とは、身体になじみやすいという性質のことです。ジルコニアは、生体親和性が非常に高い材質なので、体内に入れても安心です。歯茎や骨になじみやすく、拒絶反応が起きるリスクが低いのです。体になじみやすいインプラントを選ぶことで、快適に過ごすことができるでしょう。
電磁波の影響を受けない
電磁波は、私たちの生活環境に溢れています。例えば、携帯電話やコンピューターなどから発せられる電磁波は、身の回りにたくさんあります。チタンインプラントは、この電磁波の影響を受けることがあります。一方、ジルコニアインプラントは、電磁波の影響を受けにくいのです。電磁波過敏症の方や、電磁波が気になる方には、ジルコニアインプラントがおすすめです。電磁波の影響を受けないインプラントを選ぶことで、日常生活をより快適に過ごせるかもしれません。
強度と耐久性に優れている
ジルコニアは、とても硬くて丈夫な材質です。強度と耐久性に優れているので、長期間使用しても壊れにくいのが特徴です。歯の代わりとなるインプラントだからこそ、強度と耐久性は重要なポイントとなります。ジルコニアインプラントなら、噛む力にもしっかり耐えることができます。毎日の食事で加わる力にも負けません。しっかりとした材質のインプラントを選ぶことで、長く使い続けることができるでしょう。ジルコニアの強度と耐久性は、インプラント治療を検討する上で知っておきたいメリットです。
ジルコニアインプラントの注意点とデメリット
治療費用が高額になる理由
ジルコニアインプラントは、チタンインプラントと比べると、治療費用が高くなる傾向があります。その理由は、ジルコニアという素材の価格が高いことにあります。また、ジルコニアは、チタンよりも加工が難しく、特別な技術が必要です。こうした手間や材料費が、治療費用に反映されているのです。
ただし、費用の面だけで判断するのではなく、長期的な視点で考えることが大切です。ジルコニアインプラントは、耐久性が高く、長持ちするので、結果的にはコストパフォーマンスが良いと言えるかもしれません。
顎の骨への負担について
インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋入します。この際、骨にある程度の負担がかかるのは避けられません。
ジルコニアインプラントは、チタンインプラントと比べると、骨への負担がやや大きいと言われています。これは、ジルコニアの硬さが関係しています。
ただし、この点は、患者様の骨の状態によっても異なります。骨が丈夫な方なら、ジルコニアでも問題ないでしょう。担当医が、患者様の骨の状態をしっかり見極めた上で、適切なインプラントを選んでくれます。
治療可能な症例の制限
ジルコニアインプラントは、チタンインプラントと比べると、治療可能な症例がやや限られています。
例えば、顎の骨が非常に細い方や、骨が柔らかい方は、ジルコニアインプラントが適さないことがあります。また、インプラントを埋入するスペースが狭い場合も、ジルコニアは適用しにくいのです。これは、ジルコニアの強度を確保するために、ある程度の太さが必要だからです。
こうした制限があるため、ジルコニアインプラントを希望しても、チタンインプラントを勧められることがあります。ただし、技術の進歩により、ジルコニアインプラントの適用範囲は広がりつつあります。将来的には、より多くの症例で使えるようになるかもしれません。
治療時間とリスクについて
ジルコニアインプラントの治療時間は、チタンインプラントとほぼ同じですが、リスクがやや高いと言われています。
ジルコニアは硬い素材なので、手術中に骨を傷つけてしまうリスクがあるのです。しかし、これらのリスクは、担当医の技術力によって大きく異なります。経験豊富な医師なら、リスクを最小限に抑えられます。ジルコニアインプラントは、手術の難易度が高い分、専門的な技術が求められるのです。信頼できる医師を選ぶことが、安全で確実な治療につながります。治療時間やリスクについては、事前に担当医とよく相談しておくことが大切です。
ジルコニアインプラントの費用相場と保険適用について
施術別の費用相場
1本あたりの標準的な費用
ジルコニアインプラントの費用は、1本あたり40万円から60万円ほどが標準的だと言われています。この費用には、インプラント体(人工歯根)、上部構造(被せ物)、診察料、検査料などが含まれます。
これはあくまでも目安であり、実際の費用は、患者様の口内の状態や治療方法によって異なります。例えば、骨が足りない場合は、骨を増やす治療が必要になることがあります。その場合、費用はさらに高くなるでしょう。また、歯科医院によっても、費用は異なります。設備や技術力、使用する材料などによって、価格が変わるのです。費用については、事前に担当医とよく相談しておくことが大切です。
部位による費用の違い
ジルコニアインプラントの費用は、治療する部位によっても異なります。一般的に、前歯のインプラントは、奥歯よりも費用が高くなる傾向があります。これは、前歯は審美性が重視されるため、より高度な技術が求められるからです。
保険適用外の理由
現在のところ、ジルコニアインプラントは保険適用外の治療です。ジルコニアインプラントは、まだ新しい治療法であり、長期的な効果が十分に確認されていないからです。また、ジルコニアという素材の価格が高いことも、保険適用外の理由の一つです。保険適用の治療は、できるだけ多くの患者様に提供できるよう、適応が限られています。
しかし、将来的には、保険適用になる可能性もあります。技術の進歩により、より安価で効果的なジルコニアインプラントが開発されれば、保険適用の対象になるかもしれません。
医療費控除について
ジルコニアインプラントは、医療費控除の対象になります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超えた分を所得税から控除できる制度のことです。ジルコニアインプラントの費用は高額になることが多いので、医療費控除を活用できれば、税金の負担を軽減できるでしょう。
医療費控除を受けるためには、いくつかの条件があります。インプラントの医療費控除についての詳細は「【税理⼠監修】インプラントの医療費控除 – 確定申告のやり⽅と注意点」の記事をご覧ください。
ジルコニアインプラント治療の流れと期間
術前検査と治療計画
ジルコニアインプラント治療を始める前に、まず術前検査を行います。この検査では、患者様の口腔内の状態を詳しくチェックします。レントゲンを撮ったり、歯型をとったりして、顎の骨の状態や歯の配列などを確認するのです。
また、全身の健康状態もチェックします。持病がある場合は、治療に影響がないか慎重に判断する必要があります。
こうした検査結果を基に、担当医が治療計画を立てます。患者様一人ひとりに合わせた、オーダーメイドの計画を作るのです。治療計画では、インプラントの本数や位置、手術の方法などを決めていきます。術前検査と治療計画は、安全で確実な治療を行うために欠かせないステップなのです。
手術当日の流れ
ジルコニアインプラントの手術当日は、まず患者様に麻酔をします。局所麻酔を使うことが多いですが、必要に応じて静脈内鎮静法や全身麻酔を使うこともあります。麻酔が効いたら、歯茎を切開し、顎の骨を露出させます。そして、ドリルを使って骨に穴を開けていきます。この穴の中に、ジルコニアのインプラント体(人工歯根)を埋入するのです。インプラント体を埋入したら、歯茎を縫合して手術は終了です。
手術時間は、インプラントの本数や難易度によって異なりますが、おおむね1時間から2時間ほどです。手術後は、しっかりと安静にする必要があります。当日は、激しい運動は控えめにしましょう。痛みや腫れには、鎮痛剤や冷却パックで対処するとよいでしょう。
術後の経過と注意点
ジルコニアインプラントの手術後は、治癒の経過を見守ります。手術から数日間は、痛みや腫れが続くことがあります。違和感や出血が少しある程度も、心配ありません。徐々に症状は落ち着いていきます。抜糸は、手術から1週間から10日ほどで行います。
手術後の注意点は、清潔に保つことです。手術部位は、細菌に感染しやすくなっています。毎日、丁寧に歯磨きをして、清潔を保ちましょう。
また、手術直後は、硬い食べ物は避けるのが賢明です。柔らかい食事を心がけることで、手術部位への負担を減らせます。
術後の経過は、人によって異なります。少しでも気になることがあれば、遠慮なく担当医に相談しましょう。
完了までの標準的な期間
ジルコニアインプラント治療が完了するまでの期間は、患者様の口腔内の状態によって異なります。標準的には、手術から3ヶ月から6ヶ月ほどかかると言われています。この期間は、インプラント体(人工歯根)が骨とくっつくのを待つ期間なのです。オッセオインテグレーションと呼ばれるこのプロセスが完了するまでには、時間がかかります。骨の状態が良ければ、比較的短期間で完了しますが、骨が弱い場合は、長期間かかることもあります。インプラント体と骨がしっかりくっついたら、上部構造(被せ物)を取り付けます。被せ物を作るには、型取りや色合わせなどの工程が必要です。これにも、1ヶ月から2ヶ月ほどかかります。
失敗しないジルコニアインプラント選びのポイント
信頼できる歯科医院の選び方
経験豊富な歯科医師の確認方法
ジルコニアインプラント治療を失敗しないために、まず大切なのは、信頼できる歯科医院を選ぶことです。その際、担当医のインプラントの経験を確認することが重要です。インプラント治療は、高度な技術と知識が必要とされる治療です。経験豊富な歯科医師なら、安心して治療を任せられます。
歯科医師の経験については、HPなどで症例を確認すると良いでしょう。様々な症例を手掛けている経験豊富な歯科医師を選ぶことが、失敗のないインプラント治療への第一歩です。
設備のチェックポイント
歯科医院の設備も、チェックすべきポイントです。インプラント治療には、精密な機器や設備が必要とされます。例えば、CT(コンピュータ断層撮影)装置は、顎の骨の状態を詳しく調べるために欠かせません。院内の充実した設備はインプラント治療の質を大きく左右する要素なのです。
治療前に確認すべき3つのこと
ジルコニアインプラント治療を始める前に、確認しておくべきことがいくつかあります。まず1つ目は、治療計画です。担当医から、治療の流れや期間、回数などについて、詳しい説明を受けましょう。自分の治療計画を理解することが、不安を解消する第一歩です。
2つ目は、費用です。ジルコニアインプラントの費用は、歯科医院によって異なります。事前に見積もりを取り、費用の内訳を確認しておくことが大切です。また、医療費控除や分割払いの選択肢についても確認しておきましょう。
3つ目は、リスクです。インプラント治療には、リスクがつきものです。感染症や神経損傷などの可能性について、担当医から説明を受けましょう。リスクを理解した上で、治療に臨むことが重要です。これら3つのポイントを事前に確認することで、安心して治療に専念できるはずです。
定期メンテナンスの重要性
ジルコニアインプラント治療が終わっても、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスとは、定期的な健診と清掃のことです。インプラント自体は虫歯になることはありませんが、周囲の歯や歯茎に影響を与える可能性があります。また、インプラントの状態を定期的に確認することが、長期間インプラント使用するためにはとても重要です。
定期メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などの合併症を引き起こす可能性があります。せっかく治療したインプラントを長持ちさせるためにも、定期メンテナンスは欠かせません。担当医と相談して、自分に合ったメンテナンススケジュールを立てましょう。
ジルコニアインプラントに関する<よくある質問>
ジルコニアインプラントの寿命はどのくらいですか?
適切なケアを行えば、ジルコニアインプラントは20年以上持つこともあります。長期間使用するためには、定期的なメンテナンスが必要です。
寿命を延ばすためのケア方法
毎日の歯磨きと定期的な歯科健診が大切です。インプラントと歯茎の境目は特に注意して磨きましょう。また、喫煙は避けた方が良いでしょう。
チタンインプラントとの寿命の違い
ジルコニアとチタンの寿命に大きな差はありません。どちらも適切なケアで長持ちします。素材の特性による違いはありますが、寿命への影響は少ないと考えられています。
ジルコニアインプラントは痛みはありますか?
手術中は麻酔で痛みはありません。手術後は数日間、多少の痛みや違和感がありますが、鎮痛剤や冷却パックで和らげられます。
ジルコニアインプラントの手術時間はどのくらいですか?
インプラントの本数や難易度によりますが、1本の場合は1〜2時間ほどです。複数本や骨の移植が必要な場合は、より時間がかかります。
ジルコニアインプラントとチタンでは費用はどのくらい違いますか?
ジルコニアインプラントの方が、材料費や技工費が高いため、一般的にチタンより高額です。ただし、歯科医院によって異なります。
保険は使えますか?
現在、ジルコニアインプラントは保険適用外の自費診療です。医療費控除を利用できる場合がありますので、忘れずに確認しましょう。
金属アレルギーがある場合は必ずジルコニアを選ぶべきですか?
ジルコニアは金属アレルギーの方に適していますが、必ずしもジルコニアでなければならないわけではありません。チタンもアレルギー反応は起こしにくい素材です。
治療後すぐに普通に食事はできますか?
手術直後は軟らかい食事から始め、徐々に普通食に戻します。痛みを感じる熱すぎる・冷たすぎる食事は避けましょう。個人差はありますが、完全に普通食に戻るまで数週間〜数ヶ月かかることもあります。
メンテナンスの頻度はどのくらいですか?
基本的に3〜6ヶ月に1度の定期健診が推奨されます。口腔内の状態によって、より頻繁なメンテナンスが必要な場合もあります。
年齢制限はありますか?
明確な年齢制限はありません。顎の骨の状態や全身の健康状態が重要です。ただし、成長期の小児や若年者には推奨されません。
まとめ:ジルコニアインプラント選びで押さえるべきポイント
ジルコニアインプラントの3つの特徴
メタルフリーで体に優しい
ジルコニアインプラントは、金属を使わないメタルフリーのインプラントです。アレルギー反応を起こすリスクが低く、体に優しいのが特徴です。金属アレルギーの方でも安心して使えます。
審美性と機能性を両立
ジルコニアは、白い色をしているので、天然の歯に近い見た目になります。特に前歯など、人から見える部分に適しています。見た目の美しさだけでなく、硬くて丈夫な素材なので、しっかり噛むこともできます。
高い安全性と耐久性
ジルコニアは生体親和性が高く、歯茎や骨になじみやすい素材です。拒絶反応が起きるリスクが低く、安全性が高いのが特徴です。また、強度と耐久性に優れているので、長く使い続けることができます。
選択の4つの判断基準
金属アレルギーの有無
金属アレルギーがある方は、ジルコニアインプラントが適しています。ただし、チタンインプラントでもアレルギー反応は起こしにくいので、必ずしもジルコニアでなければならないわけではありません。
費用対効果
ジルコニアインプラントは、チタンインプラントよりも費用が高くなる傾向があります。費用対効果を考えて、自分に合ったインプラントを選びましょう。長期的な視点で考えることが大切です。
治療にかかる期間
ジルコニアインプラントもチタンインプラントも、治療期間に大きな差はありません。ただし、骨の状態によっては治療期間が長くなることがあります。自分のライフスタイルに合った治療計画を立てましょう。
骨の状態と適応可否
インプラント治療を受けるには、ある程度の骨の量と質が必要です。骨が足りない場合は、骨を増やす治療が必要になることがあります。自分の骨の状態に合ったインプラントを選ぶことが大切です。
成功のための準備ポイント
信頼できる歯科医師選び
インプラント治療は、歯科医師の技術力が大きく影響します。経験豊富で信頼できる歯科医師を選びましょう。多くの症例を手がけている歯科医師がおすすめです。
定期的なメンテナンス
ジルコニアインプラントを長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。3〜6ヶ月に1度の定期健診を受け、インプラントの状態をチェックしましょう。異常を感じたらすぐに歯科医院を受診することが大切です。
術前・術後の注意点
インプラント治療を受ける前は、全身の健康状態を整えておくことが大切です。持病がある場合は、担当医に伝えておきましょう。手術後は、痛みや腫れに注意し、無理のない範囲で徐々に普通の生活に戻していきましょう。
ジルコニアインプラントは、審美性と機能性を兼ね備えた優れたインプラントです。自分に合ったインプラントを選び、定期的なメンテナンスを行うことで、長く快適に使い続けることができるでしょう。
インプラント治療を検討する際は、まず信頼できる歯科医師に相談することが大切です。自分の口腔内の状態や、ライフスタイルに合った治療法を選びましょう。
ジルコニアインプラントは比較的新しい治療法です。
ざいもくちょう歯科では、長期的な安定性や世界的な症例数を鑑み、現在はチタンインプラントのみ採用しております。
ただし、ジルコニアインプラントも素晴らしい治療法ですので、インプラント治療をご検討の際には、選択肢の一つとしてお考え下さい。
ざいもくちょう歯科では、患者様の歯の状態やライフスタイルに合わせて、最適な治療プランをご提案させていただいております。
インプラント治療をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。
ざいもくちょう歯科
院長 中谷 寛之