皆さん、こんにちは。
岩手県盛岡市にあるざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。
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歯の神経は、歯の中心であり歯の構造や機能はもちろん、全身の健康に関しても重要な役割を果たしています。本記事では、歯の神経の役割やその働き、虫歯との関係について詳しく解説していきます。
歯の神経とは?
歯の神経は専門用語で「歯髄(しずい)」と呼ばれています。歯髄は歯の中心部分で、象牙質という硬い組織に囲まれています。歯髄の中には、神経線維や血管、リンパ管などの重要な組織が含まれており、歯の生命維持に必要な栄養や酸素を供給しています。歯の神経は、下記のような重要な役割を持っています。
①飲食物の感覚を伝える
歯の神経は、飲食物などの冷たい、熱い、甘いなどの刺激を感知します。この感覚があるおかげで私たちは異常な刺激にも気づくことができ、早めに対処できます。
②歯の成長をサポート
歯が成長している子どもの時期などは、歯髄が栄養を供給して歯の成長をサポートしています。
③免疫機能を持つ
歯髄には免疫機能もあり、歯に侵入しようとする細菌やウイルスと戦う働きも担っています。
虫歯と歯の神経の関係
虫歯は、歯の表面から進行していき、進行度合いによって症状も異なります。初期の段階ではエナメル質や象牙質が侵されるだけですが、進行すると歯髄にまで達します。これは虫歯が重症化した状態で、下記のような影響が出てきます。
・耐えきれないほどの激しい痛み
虫歯が歯髄に到達すると、神経が刺激されて激しい痛みを感じるようになります。この痛みは、冷たい飲み物や甘いものを摂取した際にさらに感じやすくなります。
・歯髄炎
虫歯が進行すると歯髄が炎症を起こし、「歯髄炎」と呼ばれる状態になります。上記のような持続的な痛みやズキズキとした感覚が生じます。
・歯髄の壊死
歯髄炎のまま放置するとさらに悪化し、歯髄が壊死してしまいます。壊死した歯髄は痛みを感じなくなるため、症状が軽減したように感じる人も少なくありません。しかし、この状態をさらに放置してしまうと、細菌が歯の根元や周囲の組織に広がってさらに深刻な炎症(根尖性歯周炎)を引き起こすリスクがあります。
歯の神経を守るために
歯の神経を健康に保つためには、虫歯の予防が最も重要です。バランスの良い食事を心がけ、間食を控えつつ正しいブラッシングを身につけ、歯磨きは食後30分以内に行いましょう。就寝中は細菌が増殖しやすいので特に夜寝る前のブラッシングは重要です。また、歯ブラシだけでは除去しきれない歯と歯の間の汚れを取り除くためにフロスや歯間ブラシを使用することも大切です。虫歯は早期発見が肝心なので、歯科医院での定期検診も忘れずに受けるようにしましょう。初期段階での治療が可能になります。歯科医院に定期的に通うことで自覚症状のない虫歯でも早期発見ができ、早い段階で処置を受けられます。
歯の神経を失った場合はどうなる?
虫歯が重度の状態まで進行すると、歯髄を取り除く治療(根管治療)が必要になり、この治療を受けることで激しい痛みや炎症を抑えることができます。しかし歯の神経が失われると歯の感覚や栄養供給機能が失われるため、歯が脆くなる可能性があります。そのため、根管治療後の歯は特に丁寧にケアをする必要があります。最も大切なのは、根管治療の必要がないように虫歯の予防をしっかりと行うことです。
まとめ
歯の神経がどんな役割を持ち、健康を維持することがなぜ重要なのかをご理解いただけましたでしょうか?定期的な歯科検診と正しいセルフケアを習慣化し、歯の神経を大切にしましょう。歯に違和感を感じたら早めに歯科医院を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
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