皆さん、こんにちは。
岩手県盛岡市にあるざいもくちょう歯科の院長、中谷 寛之です。
「インプラントにはどれくらいお金がかかるんだろう?保険は使えるのかな?どんな治療方法があるんだろう?」そんな疑問をお持ちの患者様は多いと思います。
この記事では、インプラント治療を検討中の方に知っておいていただきたい、費用の相場や前歯・奥歯での違い、1本あたりの目安、そして保険が使える場合について、わかりやすく説明します。
>>「インプラントとは?」 インプラントの基礎知識はこちらをチェック
インプラント費用の基本知識
インプラント治療は、なくなった歯の代わりに人工の歯を入れる治療法です。自分の歯のように使えるようになりますが、費用がかかります。
最初に歯科医師が口の中をチェックし、治療の計画を立てます。そして失われた歯の代わりに、顎の骨に人工の歯の根っこを埋め込み、その上に人工の歯をつけます。何回か通院が必要で、費用は治療の難しさや使う材料、歯科医院によって変わります。
インプラントの治療方法
まず歯科医師が患者様の口の中をよく調べ、顎の骨の状態をみます。レントゲンやCTスキャンを撮ることもあります。そして、患者様の口の状態に合った治療の計画を立てます。
次に、顎の骨にチタン製の人工の歯の根っこを埋め込みます。この人工の歯の根っこが骨としっかりくっつくまでに数ヶ月かかります。くっついたら、その上に人工の歯をつけて、治療は終わりです。全部で数ヶ月から1年以上かかることもありますが、ちゃんと治療すれば、見た目も使い心地も自分の歯とほとんど変わりません。
インプラント治療の費用相場
インプラント治療にかかるお金は、どんな材料を使うか、どれくらい難しい治療が必要かによって大きく変わりますが、だいたいの相場を知っておくと、治療を受けるかどうか決める参考になります。
日本では、インプラント1本あたりの治療費用は、だいたい30万円から50万円くらいです。でも、これは基本的な治療の費用で、ほかにも必要な手術があったり、使うインプラントの種類や材質によっては、もっとお金がかかることもあります。見た目を完璧にしたい場合は、さらに高くなるかもしれません。
インプラントの種類と費用の目安
インプラントにはいろいろな種類があり、それぞれ特徴と費用が違います。
例えば、「即時負荷インプラント」は、抜歯してすぐにインプラントを入れる方法で、治療期間が短くなりますが、費用は高めです。一方、普通のインプラント治療は、時間はかかりますが、費用は比較的安くなります。また、材質によっても費用は変わります。チタン製が一般的ですが、アレルギーがある人のためにセラミック製のものもあります。
前歯と奥歯のインプラント費用の違い
治療する歯が前歯か奥歯かでも、インプラントの費用が変わることがあります。これは、治療の難しさや見た目へのこだわり、使うインプラントの種類が違うからです。
前歯のインプラントの特徴と費用
前歯のインプラント治療は、笑ったり話したりしたときに目立つので、より自然な見た目が求められます。そのため、技術的に難しく、細かい調整が必要になります。そのため、前歯のインプラントは、奥歯よりも費用が高くなる傾向にあります。
奥歯のインプラントの特徴と費用
奥歯のインプラント治療では、見た目よりも、噛む力と使いやすさが大事になります。奥歯は食べ物を噛むときに重要な役割を果たすので、インプラントは強い力に耐えられるように作られています。奥歯の治療では、前歯ほど細かい見た目の調整は必要ないので、費用は前歯より少し安くなることが多いです。ただ、骨の状態や治療の難しさによっては、費用が高くなることもあります。
インプラント1本あたりの費用の目安
インプラント治療を考えるとき、多くの人が「1本いくらかかるの?」と知りたくなります。インプラントの費用は、1本あたりの治療費用で計算されることが多く、手術費用、材料費、そのほかの治療に必要な費用が含まれます。
費用が変わる主な理由
インプラント1本あたりの費用が変わる主な理由は次のとおりです。
- 治療する歯の位置:前歯と奥歯で費用が異なります。前歯の方が審美性が求められるため、費用が高くなる傾向にあります。
- 使用するインプラントの種類:標準的なチタン製インプラントか、金属を使用しないセラミック製インプラントかによっても費用は異なります。現在の日本においては、ほとんどの場合、チタン製のインプラントが用いられます。
- 治療の複雑さ:骨造成が必要な場合や、インプラントを支える骨が十分でない場合など、治療が複雑になるほど費用は高くなります。
- 治療を行うクリニック:立地やクリニックの設備、歯科医師の技術水準によっても費用は変わってきます。
インプラント治療は長期的に見れば、その機能性や審美性から考えてもコストパフォーマンスが高いと言えます。しかし、治療にかかる費用は決して安くはないため、事前にしっかりとした計画を立てることが重要です。
インプラント治療が保険適用になるケース
インプラント治療の費用は、基本的に自費診療ですが、特別な条件を満たせば保険適用になるケースもあります。これによって、患者様の負担を減らせることもあります。
保険適用の条件と手順
保険が使えるのは、次のような特別なケースに限られています。
- 病気や第三者行為の事故によって、顎の骨が広範囲に渡って欠損した
- 生まれつきの1/3以上の顎の骨の欠損や形成不全がみられると診断された
さらに治療をする施設にも条件があります。
- 歯科または歯科口腔外科の病院であること
- 歯科または歯科口腔外科に5年以上の経験がある、または、3年以上のインプラント治療の経験がある常勤医師が2名以上配置されている
- 当直体制が整備されている
- 医療機器や医薬品の安全確保のための体制が整備されている
このように、保険が使えるケースは限られていて、すべての患者様や状況に当てはまるわけではありません。
インプラントに関するよくある疑問
インプラント治療について、患者様からはいろいろな質問があります。ここでは、よくある質問と答えをご紹介します。インプラント治療についてよく理解して、自分に合った治療法を選ぶための参考にしてください。
インプラントは絶対だめなのか?
インプラント治療は、なくなった歯を補う効果的な方法の一つとして広く認められています。しかし、すべての人に合うわけではありません。治療が受けられるかどうかは、その人の健康状態や口の中の状態によって大きく変わります。例えば、糖尿病や心臓病などの病気がある人、タバコを吸う人、骨が弱い人は、インプラント治療がうまくいないリスクが高くなります。そのため、インプラント治療を始める前に、健康状態をよく確認し、歯科医師とよく相談することが必要です。
インプラントの費用と医療費控除の関係は?
インプラント治療にかかる費用は、多くの場合、自己負担が必要ですが、治療費が一定額を超えた場合には、医療費控除を利用することができます。これは、年間で支払った医療費が一定額以上になった場合に、その超過分に対して税金が控除される制度です。
具体的には、年間で10万円以上(所得によっては10万円未満の場合もあり)の医療費を自己負担で支払った場合、その額から保険給付金を差し引いた金額が控除対象となります。インプラント治療を含む医療費控除を申請するには、治療にかかった費用の領収書や診断書など、支払いを証明する書類が必要です。
この控除を利用することで、実質的に治療費を抑えることが可能になり、経済的な負担の軽減につながります。
くわしくは下記の記事や国税庁のホームページをご確認ください。
>>【税理⼠監修】インプラントの医療費控除 – 確定申告のやり⽅と注意点
まとめ
インプラント治療は、失った歯を補う効果的な方法の一つとして、多くの患者様に選ばれています。しかし、治療費がいくらかかるのか、保険が使えるのか、自分に合った治療法はどれなのかを決めるのは、とても難しいことです。この記事では、インプラント治療の費用の相場や、前歯と奥歯での費用の違い、保険が使える場合、費用を抑える方法などについて説明しました。みなさんがインプラント治療について理解を深めるのに役立てば嬉しいです。
患者様が覚えておくべきポイント
- インプラント治療の費用は、治療する歯の位置や使用するインプラントの種類、治療を行うクリニックによって大きく変わります。
- 特定の条件を満たせば、インプラント治療は保険適用の対象となり、患者様の費用負担が軽減される可能性があります。
- インプラント治療の費用は医療費控除の対象となることがあり、経済的な負担を減らすのに役立つことがあります。
最終的に、治療を受けるかどうかは、患者様一人ひとりの状況やニーズによって決まります。良いインプラント治療を受けるには、信頼できる歯科医師とよく話し合って、自分に合った治療計画を立てることが大切です。この記事が、インプラント治療を考える際の参考になれば幸いです。
最後に
ざいもくちう歯科では、患者様一人ひとりが抱える疑問や不安に寄り添い、最適な治療を提供することを心がけています。
インプラント治療に関するご質問や、さらに詳しい情報が必要な場合、または治療のご相談を希望される場合は、ぜひ当院までお気軽にお問い合わせください。
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