皆さん、こんにちは。
盛岡市にあるざいもくちょう歯科、院長の中谷 寛之です。
私の紹介はこちらをご覧下さい。
東京オリンピックが終わりました。
中々見ることは出来ませんでしたが、真剣勝負を見ると感動をもらえますね。
次はパラリンピックですね。
新たな感動がもらえると思うと、楽しみです。
今回の歯の豆知識は6月にラジオに出演したときの内容をお知らせします。
皆さんは訪問歯科診療って知っていますか?
https://www.houmonshika.org/patient/about/
訪問歯科診療とは、要介護高齢者が在宅や施設で歯科診療が受けられるものです。
要介護高齢者の多くは歯科的な問題を抱えているにも関わらず、これまでの外来での歯科受診は70~74歳をピークに、その後急速に減少する実態がありました。
全身疾患や年齢的な問題で通院がこんなになる事が多くなってきます。そのような状況になると、お口の中のトラブルは後回しにされやすくなってしまいます。
歯科治療をはじめとする口腔機能の維持管理は、食べるという機能ばかりでなく、生きる力やQOLの向上に寄与することが明らかになってきました。
身近なかかりつけの歯科医などに相談し、外来受診が困難な場合であっても治療をあきらめないことが重要です。
むし歯と歯周病に代表される歯科疾患には、かかりやすい年齢があります。
例えば歯周病は40歳以降に増加し、むし歯は小児と高齢者で発生のリスクが高まります。
これらの歯科疾患は放置されると歯の喪失を引き起こし、咀嚼機能をはじめとする口腔機能の低下を招きます。
しかも、この歯の保存状況と咀嚼機能の回復は、食べることの楽しみなどQOLに関連するばかりでなく、全身の健康と生命予後にも影響することが、最近の調査で明らかになってきました。
80歳の高齢者で20歯以上の歯を保有している者の割合は半分を超えてきましたが、多くの高齢者が入れ歯などをもちいた咀嚼機能の回復が必要とされています。
そして要介護高齢者など通院や医療機関への搬送が困難な場合に行われるのが訪問歯科診療です。
基本的には、訪問歯科診療で行われる診療内容は歯科診療所で行われるものと同じものです。
しかし、治療時の姿勢の保持や照明など、制約がある中で行われますので、治療内容によって歯科診療所と同じように出来ない事もあります。
また、歯科医師が患者の全身状態を把握するために、かかりつけの医師や入院時の主治医、ケアマネジャーなどと、通常の診療以上に密な連携が求められます。
大事なことは外来受診が困難な場合に、本人や家族が歯科治療を受けることをあきらめないことです。
入院前にかかりつけの歯科医院を持っていても、多くの場合は、急性期病院等への入院から回復期・施設入所等へ移っていく間に、歯科医院との関係が途切れてしまうことが多くあります。
退院後の在宅療養時にかかりつけ医とかかりつけ歯科医との連携が取れていないために、結果的に口腔内状態の悪化や義歯治療などの対応が、放置されるという悪循環を招いていることがしばしばみられます。
こんな症状ありませんか?
在宅療養をしている患者様に起こるお口の中の問題には、入れ歯があわない、むし歯に伴う歯の痛みや、歯ぐきの腫れ、口内炎などがあげられます。
これらの多くは訪問歯科診療で対応することができます。
口腔内の不具合は食事の意欲の低下につながります。
さらには要介護高齢者における口腔清掃状態の悪化は、誤嚥性肺炎の原因にもなりますので、定期的なチェックが必要になります。
また噛むことや飲み込むことの障害がみられることがあり、機能低下に対する早期発見と対応が必要です。
そして終末期においても、最後まで口から食べるための歯科的対応は、本人の生きる力を支援するのに必要なことです。
また要介護高齢者の歯科治療ニーズは、全要介護高齢者に対する定期的口腔ケア・食支援などがあります。
全ての要介護高齢者の少なくとも50%への歯科治療が、全ての介護高齢者の約20%に対する食べ方や飲み込み方の指導が必要であると試算されています。
口腔ケアの重要性
高齢者の死亡原因の一つである誤嚥性肺炎は、適切な口腔ケアで予防する事が出来ます。
歯科医院へ通院出来ない状態であれば、自分自身での口腔ケアを行うことが困難になっていると思います。
そのような状況であれば、なおさら口腔ケアの必要性が増すことになります。
口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防だけでなく、認知症や糖尿病の予防や重症化と関係していることが分かってきました。
痛くないから、困っていないから大丈夫ではなく、痛くならないために、困ることがないようにするためにも、訪問歯科診療で口腔ケアを行って下さい。
最後に
盛岡市にあるざいもくちょう歯科では、訪問歯科診療が必要な方への相談する窓口を設けています。
在宅、施設などで療養中の方や入院中の方で、歯や歯ぐきに痛みがある、入れ歯が合わないなど、お口のことでかかりつけ歯科医がいなくて、相談する先が分からない、既にお口のことで悩んでいる方は、何時でも相談下さい。